第39回高精度放射線外部照射部会学術大会

プログラム

部会長講演

3月14日(土) 17:45~18:00 第1会場(2F WEST)

座長

松尾 幸憲(近畿大学 放射線腫瘍学部門)

演者
高精度放射線外部照射部会の発足経緯と進むべき道

溝脇 尚志(京都大学 放射線治療科)

特別講演

特別講演1

3月14日(土) 15:55~16:30 第1会場(2F WEST)

Beyond Survival:がん治療における真の価値

ペンネーム「里見清一」としても知られる國頭英夫先生に、JASTRO大会に続いて再びご登壇いただきます。現場での豊富な経験に根ざした率直で人間味あふれる発言により、医療界のみならず社会全体に鋭い問いを投げかけ続けてこられた評論家としても著名です。本大会では、近年大きな議論を呼んでいるJCOG0802試験の長期成績を題材に、生存率のみならず「価値」という観点からアウトカムの本質を掘り下げていただきます。従来の「5年OS至上主義」を超え、患者にとって真に意味のあるアウトカムとは何かを問い直す、刺激的なセッションとなるでしょう。

座長

伊藤 芳紀(昭和医科大学医学部 放射線医学講座放射線治療学部門)

演者
「治る」ってどういうことですか

國頭 英夫(日本赤十字医療センター 化学療法科)

特別講演2

3月14日(土) 11:45~12:25 第3会場(1F Room C)

Beyond Human:種を超えた放射線治療の世界

このご講演は面白いこと間違いなしです!動物病院の放射線治療科。そこでは4人の常勤獣医師が、人に対する治療に勝るとも劣らない高精度な治療を行っています。塩満先生はフロリダ大学で准教授をお務めになった後、帰国されました。机には(人用のものも含む)放射線治療の洋書がたくさん並べられ、傍の床にはワンちゃんが2匹いる環境で仕事をされています。塩満先生の口から、放射線治療のさらなる啓発、hypofractionへの挑戦、位置精度への飽くなき追求。人医である私たちと同様の発言を聞いているとつい笑ってしまいます。そしてその姿勢から多くの気づきが得られます。本特別講演では、動物の基礎研究の最新トピックも交えて、獣医と人医の垣根を越えた放射線治療の広がりについてご講演いただきます。

座長

花田 剛士(慶應義塾大学 医学部 放射線科学教室[治療])

演者
動物の放射線治療の実際

塩満啓二郎(どうぶつの総合病院 放射線腫瘍科)

特別講演3

3月14日(土) 16:20~17:00 第3会場(1F Room C)

共催:株式会社バリアン メディカル システムズ

Beyond Cancer:良性疾患への適応拡大

悪性腫瘍で培われた放射線治療の技術を、「良性疾患」へ応用する新たな可能性についてご紹介します。欧州では、さまざまな良性疾患に放射線治療が取り入れられ注目を集めていますが、日本ではまだ十分に普及していません。本特別講演では、最新の知見や海外の動向を踏まえ、良性疾患に対する放射線治療の役割と今後の展望についてわかりやすく解説していただきます。Beyond Cancer──さらには “高精度” すらも飛び越えて、放射線治療の世界がさらに広がる未来を皆さんとともに考える機会となれば幸いです。

座長

櫻井 英幸(筑波大学大学院 医学医療系・放射線腫瘍学)

演者
Benign is not benign(仮)

Dee Khuntia, MD

シンポジウム

シンポジウム1

*領域講習

3月14日(土) 9:00~10:25 第1会場(2F WEST)

Beyond Precision:高精度放射線治療のさらなる展開

本大会のメインシンポジウム「Beyond Precision」では、「今まさに進捗中で、数年後には実現しているだろう」放射線治療の未来を見据えます。臨床と研究の両面から、放射線治療が近未来、どのように進化していくのかを共に考えるセッションと位置付けています。演者の方々は本大会のメインシンポジウムにふさわしい、選りすぐりの5人を選ばせていただきました。

座長

中村 光宏(京都大学 大学院医学研究科)

武田 篤也(慶應義塾大学 医学部 放射線科学教室(治療))

演者
産学連携WGによるマーカーレス動体追尾VMATの社会実装に向けた取り組みと将来展望

中村 光宏(京都大学 大学院医学研究科)

AIによる治療計画の再定義 ―精度のその先へ

木村 祐利(アイラト)

個別化治療の未来は医用画像にある

小熊 航平(慶應義塾大学 医学部 放射線科学教室[治療])

放射線治療と免疫チェックポイント阻害薬の相乗効果:
高精度放射線治療が担う新たな役割と今後の展望

野村 基雄(京都大学医学部附属病院 腫瘍内科)

重粒子線治療の将来展望

若月  優(QST病院)

シンポジウム2

3月14日(土) 10:30~11:25 第1会場(2F WEST)

Beyond AI:AIと共生する未来を描く

昨今、AIは一時的なブームに終わらず、私たちの生活や仕事を大きく変え始めています。人間のように広範なタスクを実行できるAGI(汎用人工知能)は2026-2030年に実現可能となると予想されており、産業革命に匹敵するAI革命がまもなく起きると言われています。このような状況で、「AIが医療をどう変えていくのか」に焦点を当てました。演者は、AIホスピタルとして日本のトップを走る慶應義塾大学病院を成功に導いている放射線診断科の陣崎雅弘先生と、それを陰で支え、2025年春より厚生労働省医政局研究開発政策科人工知能推進専門官という新規ポストに就任した橋本正弘先生にお願いしました。そして、塩見浩也先生は長年、放射線治療業界における先端技術のアンテナとして活躍されてきました。今回はその豊富なご経験をもとに、身近な放射線治療現場へAIを取り入れる新たな可能性についてご紹介いただきます。

座長

茂松 直之(埼玉メディカルセンター 放射線治療科)

GMOヒューマノイド ロボットG1(GMO AI&ロボティクス)

演者
当院のAIホスピタルの現状と医療DXの今後

陣崎 雅弘(慶應義塾大学 医学部 放射線科学教室[診断])

政府のAI戦略から医療AIに関する具体施策について

橋本 正弘(厚生労働省 医政局研究開発政策課)

Vibe Codingによるソフトウェア開発 ―AIでどこまでできるか?―

塩見 浩也(株式会社RADLab)

シンポジウム3

*領域講習

3月14日(土) 16:35~17:35 第1会場(2F WEST)

Beyond Informed Consent:Shared Decision Makingその先へ

最近、Shared Decision Making(SDM)という言葉をよく聞かれると思います。「選択肢を提示してどちらがいいか患者さんに決めてもらう」、そんな単純なものではありません。本セッションでは、まずSDMを専門とするお二人の演者に講演していただきます。お二人は診療に従事されていないため、より患者さんに近い目線で、SDM研究者として、目から鱗が落ちるような斬新な提案、堅実な方法論をご提示いただきます。続いてSDMをすでに実践する山梨大学より、早期肺癌における意思決定ガイドの有用性を検証する前向き試験の取り組みについてご講演いただきます。癌に関わらず、他科のSDMの考え方や、海外での実践と日本の課題など、幅広い視点でこの問題を考えます。治療の「正解」を一方的に押し付けるのではなく、患者さんの価値観と医療者の専門性をどう結びつけるかを、一緒に考えるきっかけになるセッションとなれば幸いです。

座長

大西   洋(山梨大学医学部 放射線治療学講座)

演者
がん治療選択における協働意思決定と「お・ち・た・か」
―ディシジョンエイドの効果と実践―

中山 和弘(聖路加国際大学大学院 看護学研究科)

海外におけるShared Decision Makingと
Decision Aidsのエビデンスと臨床への実装の課題

大坂和可子(山梨大学 医学部 放射線治療学講座)

『誘導』から『納得』へ:
動画型Decision Aidによる早期肺癌治療選択支援のデザインと展望

松田 正樹(山梨大学 医学部 放射線治療学講座)

シンポジウム4

3月14日(土) 13:35~14:35 第2会場(2F EAST)

Beyond Precision Planning:高精度から、再現性ある標準へ

誰が作っても高品質の治療計画を再現できる。それは、次世代の「高精度」を形づくる必須要素です。本セッションでは、経験や感覚に頼る最適化から、誰が作っても安定した高品質プランを実現するためのロジックと具体的手法を紹介します。今更と思うかもしれませんが、改めてインバースプランニングの原理や構造を見直し、それを元に難症例に対する実践的アプローチを学びます。また、医師の治療意図をどのように計画へ反映させるかという本質的課題にも踏み込みます。「高精度を、再現性ある標準へ。」明日からのプランニングが変わるヒントをお届けします。

座長

日戸 諒一(さいたま赤十字病院 放射線治療科)

演者
線量計算アルゴリズムと最適化手法の原理 ―数式による原理の理解―

黒河 千恵(順天堂大学 保健医療学部 診療放射線学科)

暗黙知から設計指針へ:IMRT治療計画を「再現性ある標準」に進化させる設計
綿田 悠亮(市立四日市病院 医療技術部 中央放射線室)
“制約遵守”から“臨床的意図を実現する”プランニングへ:
再現性のある個別化治療計画

澤田 将史(慶應義塾大学 医学部 放射線科学教室[治療])

パネルディスカッション

パネルディスカッション1

3月14日(土) 13:35~15:05 第1会場(2F WEST)

Beyond Big Data:リアルワールドデータからのエビデンス創出最前線

日本の多くの学会では、総力を挙げてビッグデータを構築し、エビデンスの創出に取り組んでいます。私たちもそれに倣い、放射線治療の有用性をより広く発信していく必要があります。本セッションでは、放射線治療の未来を支える「データベース」の可能性について、ともに考えます。肝癌、乳癌、肺癌の全国データベースは、診療指針や病期分類、研究への貢献を通じて大きな成果を上げており、現在もさらなる進化を遂げようとしています。各分野で進む取り組みを参考にしながら、多様ながん種を対象とする放射線治療領域におけるデータベースのあり方、活用法、他分野との連携の可能性を探り、放射線治療の質の高いデータをどのように収集し、活かしていくかを皆さんと議論する場としたいと考えています。

座長

中村 和正(浜松医科大学 放射線腫瘍学講座)

溝脇 尚志(京都大学 放射線治療科)

演者
肝臓癌における全国データベース

建石 良介(東京大学 医学部附属病院 消化器内科)

国内の乳癌領域におけるリアルワールドエビデンスの創出と臨床応用

相良 安昭(相良病院 乳腺外科)

肺癌登録合同委員会の成果と展望

新谷  康(大阪大学 呼吸器外科)

JASTROにおける全国症例データベースと今後の展開

中村 和正(浜松医科大学 放射線腫瘍学講)

粒子線治療の全国データベースの課題と将来展望

橋本 孝之(北海道大学大学院 医学研究院 医理工学グローバルセンター)

パネルディスカッション2

3月14日(土) 14:40~15:50 第2会場(2F EAST)

Beyond Patient QA:何を守り、何を革新するか?

患者の安全を担保するために行われる患者QA。その意義と在り方を、いま改めて問い直します。高精度放射線治療における事前線量検証は強く推奨されている一方、人的・時間的には大きな負担となっています。近年では、独立計算ソフト、EPID、ログ解析、そしてAIなどの新たな技術が導入され、それらを取捨選択して効率的に行うことよりサステナブルなQAを行えるようになってきました。本セッションでは、安全性・効率・説明責任・国際動向など多角的な視点から、これからの患者QAのあるべき姿を議論します。「何を守り、何を革新するのか?」次世代の患者QAをともに描きましょう。

座長

臼井 桂介(順天堂大学保健医療学部 診療放射線学科)

演者
何を測り、何を測らないか ―Patient-Specific QAをどう選択するか―

橘  英伸(国立がん研究センター東病院 放射線品質管理室)

"QA"という名の儀式 ―それは本当に“Patient QA”か?

奥  洋平(大船中央病院 放射線治療センター)

QAの意義を再定義する:その“当たり前”は、経済的・人的制約の時代に適応しうるのか?

小澤 修一(広島がん高精度放射線治療センター)

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